変形性膝関節症の治療法と生活改善のコツ
階段の上り下りや立ち上がるとき、あるいは歩き始めに「膝が痛む」と感じたことはありませんか?その痛みは、決して加齢だけが原因というわけではありません。変形性膝関節症という、治療や対策が可能な病気のサインである可能性があります。
膝の痛みは、放置すると日常生活の質(QOL)を大きく低下させ、外出や趣味を諦める原因にもなりかねません。この記事では、膝の痛みに悩む皆様に向けて、変形性膝関節症の概要と、当院が提供する最新の検査・治療計画について整形外科専門医の視点から詳しく解説します。
■変形性膝関節症とは
変形性膝関節症とは、膝関節の間でクッションの役割を果たしている「関節軟骨」が、加齢や負担によってすり減り、炎症や痛みが生じる病気です。40歳以上の5人に1人が罹患すると言われており、筋力の弱い女性に多く発症する傾向があります。軟骨には神経が通っていないため、最初は自覚症状が乏しいですが、進行すると骨同士が直接ぶつかり合うようになり、激しい痛みや変形を伴います。
進行段階別の症状
症状は、初期・中期・末期の3段階で進行します。
• 初期: 動き始めの膝のこわばり、立ち上がりや歩き始めの軽い痛み。
• 中期: 階段の上り下りや正座が困難になり、膝に水がたまったり腫れたりする。
• 末期: 安静にしていても痛み、膝がO脚に変形して歩行が困難になる。
併発しやすい症状・合併症
膝の痛みだけでなく、以下のような症状や問題が併発することがあります。
• 関節水腫(膝に水がたまる): 炎症により関節液が過剰に分泌され、膝の張りや熱感を伴います。
• 骨棘(こつきょく): 軟骨が減る一方で、周囲の骨がトゲ状に増殖し、周囲を刺激して痛みや炎症を悪化させます。
• 二次的な健康被害: 膝の痛みで動かなくなると、筋力低下や肥満を招き、さらには糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクを高めるという悪循環に陥ります。だからこそ、早期の対応が大切です。
■当院の治療
変形性膝関節症は一度発症すると完治は難しいですが、適切な治療で症状の改善や進行の抑制は十分に可能です。当院では、以下の5つのステップを中心に治療計画を立案します。
STEP 1:生活習慣の改善と体重管理
治療の土台となるのは、膝への負担を減らすことです。
• 減量の重要性: 歩行時には体重の約3倍の負荷が膝にかかります。わずか5kgの減量でも、歩くたびに膝にかかる負担を軽減できます。
• 和式から洋式へ: 正座・畳は膝へ負担が大きい場合が多いため、椅子・ベッド中心の洋式生活へ切替を推奨します。
STEP 2:運動療法(リハビリテーション)
膝を支える「天然のサポーター」である筋肉を鍛えます。
• 大腿四頭筋の強化: 椅子に座っての運動など、膝周りの筋力を高めて関節を安定させます。
• ストレッチ: 関節の柔軟性を高め、可動域を拡げ痛みを和らげます。
• 低負荷の有酸素運動: 膝に優しい水中ウォーキングやサイクリングが有効です。
STEP 3:薬物療法と注射療法
痛みが強く、リハビリが進まない場合に併用します。
• 消炎鎮痛剤: 内服・外用で炎症を抑え痛みを取り除きます。
• 関節への注射: 関節の潤滑性を高め、動きを滑らかにします。
STEP 4:装具療法
サポーターや足底板を使い、膝関節を安定させ、体重の負担を分散します。
STEP 5:手術療法の検討
保存療法で改善が見られない場合、次のステップを検討します。
• 手術療法: 高位脛骨骨切り術や人工膝関節置換術などを考慮します。
■まとめ
変形性膝関節症は進行性の病気ですが、初期からの適切なケアで手術を回避し、自由に歩ける未来を守ることが可能です。「まだ我慢できる」「年のせいだから」と諦める必要はありません。膝の違和感や痛みが2週間以上続いているなら、一度当院へご相談ください。白石クリニック整形外科・内科・消化器内科では、高槻市在住の方の健康をグループで支える体制を整え、利便性の良い診療を提供しています。JR京都線「高槻駅」から徒歩3分の本院と、高槻市北部の奥天神白石クリニックや本院と隣接する高槻しらいし鍼灸整骨院とも連携しており、継続しやすい環境です。お悩みの症状がある方は、ぜひ白石クリニックグループへご来院ください。

